2005年11月号
イベント・レポート
「イノベーション・ジャパン2005-大学見本市」開催報告

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開会式テープカット(9/27)

イノベーション・ジャパン2005-大学見本市が、2005年9月27日から29日まで、東京国際フォーラムで開催された。日本全国から270の成果が集結し、展示会、新技術説明会、および基調講演など各種セミナーで構成されたイベントで、展示会を巡る人々、基調講演に出席し熱心に聞き入る人々、新技術説明会に参加する人々の動きが盛んであった。

研究成果は、ナノテクノロジー・材料、ライフサイエンス・バイオ、医療・福祉、IT、環境・エネルギー、製造技術・ロボットという技術分野で、それぞれの大学が展示会・新技術説明会で発表した。今年で2回目のイベントであるが、大学のシーズと産業界のニーズとのマッチングが多く見受けられ、産学連携は実行段階に入っていると感じられた。展示を一点一点見ていると、中には非常に身近な研究成果である保健食品、医療関連など、例えばサプリメントの臨床評価であるとか、低温高湿冷蔵庫であるとか、携帯電話を利用した肌解析サービスをもとに化粧品のコンサルタント販売ができるITソリューションなど、興味深い研究成果が多々見られた。また、産学官+金連携で、大学発ベンチャー企業を支援する金融機関のブースも見られた。最先端シーズであっても、それらは決して現実と乖離(かいり)したものでなく、私たちの生活や関心の範囲にあり、つまり、科学技術は興味深いものであることを今更ながら実感した。

並行して、基調講演、特別講演としてのパネルディスカッション、各種セミナーがイノベーション・ジャパン2005フォーラムとして連日開催された。あるセミナーでは、例えば、大学発ベンチャー成功の為のネットワークリーダの役割と称して、大学と企業との間の谷を埋めるには、相方が理解できる共通言語への翻訳が必要であり、それができるのはネットワークリーダであるとの大上段の切り口が聞かれた。別のセミナーでは、知財スキルに関する全国統一基準の整備は重要であるとの話も聞かれた。

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JST-NEDO共催 パネルディスカッション(9/27)

ちなみに、今年のイノベーション・ジャパンの3日間の展示会のべ来場者数は2万5,986名、新技術説明会のべ受講者数は5,613名、基調講演ほかフォーラムのべ受講者数は4,145名、プレスのべ来場者数は122名、来場者総計は3万5,866名で、事務局発表では昨年を上回る盛況であったとのことである。

主催は、科学技術振興機構、NEDO技術開発機構、共催は文部科学省、経済産業省、日経BP社、特別協賛は野村證券、Special AwardはUBSによる。

(本誌編集長 加藤 多恵子)