2006年12月号
巻頭座談会
信用金庫業界が提案する、新しい「産学官+金」連携の形
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鴻池 卓児 Profile
(こうのいけ・たくじ)

熊本第一信用金庫*3
業務企画部 部長


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柴田 徹造 Profile
(しばた・てつぞう)

城北信用金庫*4
営業推進部 地域支援グループ 副部長


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建部 幸一 Profile
(たてべ・こういち)

あおもり信用金庫*5
業務部 営業統括グループ 部長代理


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中山 秀雄 Profile
(なかやま・ひでお)

埼玉縣信用金庫*6
経営企画部 部長


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司会・進行:山口 裕 Profile
(やまぐち・ゆたか)

朝日信用金庫*7
理事・業務部長


コラボ産学官のようなコラボ機関を通して、地域の産と学が結びつく。これに地域密着型金融機関である信用金庫が金融支援等を行い、地域の産学官連携、ひいては地域経済が発展する。その構図を信用金庫の方々が語る。

地域密着型金融推進計画と産学連携とは

座長(山口)    本日は座談会ということで、ご議論をいただきます。本日の統一的なテーマは「産学連携の中での信用金庫の役割」です。金融行政の指導のもと各信用金庫が立案した「地域密着型金融推進計画(17年度~18年度)」の中で、産学官連携をどのように位置づけているか、ということからお聞きしたいと思います。私の推測ですが、この推進計画では中小企業の事業再生が強くうたわれていましたが、産学連携は果たしてその柱になっていたのでしょうか。

柴田    私ども城北信用金庫は四つの信用金庫(日興、太陽、荒川、王子各信用金庫)が合併して平成16年1月に誕生しました。中小企業の事業再生と産学官連携を結び付けて考える信用金庫は少ないのではないでしょうか。当金庫も今回、コラボ産学官*1ファンド*2に出資させていただいたのを契機に進めていきたいと考えています。

中山    この計画の前段階に平成15年度~16年度の集中改善期間がありました。事業再生等をするためにまず自分たちの体力を蓄えるという時期のことです。結果としてそれが今につながっているのですが、当金庫では、融資部で取引先企業の経営改善支援を行う経営支援グループを立ち上げました。つまり経営支援です。この流れに沿って、当金庫はコラボ産学官に加わるという今の流れができたのです。この流れは評価できると思います。いわゆる事業再生がメインテーマだったわけですが、実はそれは事業再生という「出口」の問題であるとともに、反面で起業・創業の「入口」の問題でもあるのです。その起業に提案をしたり提言することが産学連携につながりました。

建部    あおもり信用金庫の場合は、平成14年から有限責任中間法人ベンチャー支援基金というベンチャー企業を育成するための基金を設立していました。運営に際しては、起業の目ききが不十分だったので、実績は2件しかありませんでした。今のような産学官連携という発想がなかったために、一信用金庫だけの力では限界がありました。現在ではコラボ産学官に加盟したことで県、そして、日本を見据えての企業支援をできる体制になりました。視野を大きく開くことができたと評価しています。

鴻池    当金庫では、平成16年度末では、産学官連携という言葉は1カ所もなかったのが事実です。コラボ産学官への加盟を呼びかけていただいた平成17年2月、同年9月に産学官連携に前向きに検討しだしたのです。そのときにコラボ産学官に加盟しました。

山口    地域金融機関は平成15年、16年の金融機能強化計画、加えて平成17、18年の地域密着型金融推進計画での大きな事業方針は、まずは不良債権処理、企業の非常に弱ってしまった体質内容の改善、企業再生でした。不良債権がある程度の落ちつきどころを見て、新規事業への取り組みや第二次創業に向けての産学連携に前向きな形になってきたのが、金融機関全般の状態であると思います。

地域産業の活性化への対応

では、信用金庫として地域産業、もしくは中小企業の活性化に対して、リレバン*8以前の過去において、具体的にどういったアクションを講じてきたのでしょうか。

鴻池    当然、金融機関は、貸出金の方で目いっぱいというか、そっちに目が向いていました。そこで経営者を対象にした会員組織をつくったり、商工会議所との提携融資等の話を進めるなりしました。しかし、地域産業を活性化したいとかはあまりなかったです。

中山    どこの金融機関も同じように顧客の組織化をしてきました。「しんきんビジネスマッチングサービス」もありました。しかし、当金庫ではそれらからくる実績はありませんでした。当金庫のある埼玉県では、中小企業振興公社と共催でビジネスマッチングがあります。そこにわれわれも参画しています。最近ではさいたまスーパーアリーナでのフェアへの参加もありますが、参加による効果の検証は当金庫ではできていません。

山口    建部さんの金庫では、ベンチャー基金をお持ちだったわけですけれども、それ以外には何か地域産業に対しての働きかけはされていましたか。

建部    最初は、株式会社ベンチャー・リンクとのネットワークを使って、当金庫の顧客と全国の顧客をマッチングさせました。成果はありましたが、長続きしませんでした。平成8年には50歳以下の企業の後継者の方々を中心に300人くらいの会員で構成される鵬志会が発足しました。これはビジネスマッチングのための当金庫の会です。しかしこの会では、後継者の育成にだんだん力が入るようになりました。両方とも当初の目指すところから離れていったのは、マッチングを大きくコーディネートできるような人材をもっていなかったことでした。やはりコーディネータがいて地域活性化を図る、コラボ産学官への加盟がそれを可能にしました。

柴田    当金庫では、合併前からベンチャー・リンクのビジネスクラブを活用していました。途中から、ビジネスマッチングがあまり行われなくなり、合併後はこれをやめてしまいました。ただ、ベンチャー・リンクの主催する東京ビジネスサミットは有用ですので出展社を募集しています。しかし、参加されるお客様自体が少ないのです。実際のマッチング成果もなかなか得られていません。ビジネスマッチングは相当手間がかかります。

山口    金融機関は金融商品や機能を売ることがメインですが、非金融分野での成果はなかなか上がらないのが実情ではないでしょうか。そういう中で、信用金庫は産学連携をどのように見てきたかをお話しいただきたいと思います。

非金融分野での産学連携活動の位置付けとは

建部    当金庫では平成17年6月にコラボ産学官加盟の認証をいただいたときからが産学連携を認識したという次第です。

鴻池    熊本でも大学との接点はありませんでしたが、今回のコラボ産学官への加盟で、産学連携を認識しました。

中山    大学の産学連携のための窓口を見つけるのは、非常に難しいと感じています。

大学は組織対組織というより、むしろ人と人との関係の方が大事だと実感しました。このリレーションを構築するための糸口としてコラボ産学官のような組織が有用であると認識しています。

山口    われわれ信用金庫は取引先が中小企業であることもあり、大学との産学連携は敷居が高いように感じていたのが実態なのでしょうか。

建部    コラボ産学官には弘前大学が加盟しています。これは力強いことです。大学はいったん関係ができると、ほんとうに濃密ないい関係になり、電話でもお願いできるし、向こうも親身になってくれる。それまでは会うことさえもなかなか難しかったのが、もう突然変わりますね。今ではコラボ産学官青森支部では、何かあったらすぐ弘前大学にでかけ協力をお願いしています。

山口    近年、大学側の意識も相当変わってきていると思います。コラボ産学官スタートのきっかけの一つは、ことに地方国立大学の独立行政法人化の中で今後の大学経営はどうしたらいいのか。一方、ものづくりが非常に低迷している日本の経済を、中小企業のレベルから持ち上げるにはどうしたらいいか。このように、産学双方の問題解決のためには産学連携は極めて有用な仕組みであり、実は地域金融を行う信用金庫にとっては大変に身近な存在であるとの意識転換が必要なのではないでしょうか。

コラボ産学官加盟に当たり、コラボ産学官の魅力は何だったのでしょう

中山    当金庫は埼玉県という恵まれた市場にあるにもかかわらず、事業性取引の拡大に課題があり、特に製造業種が弱いと認識しております。中小企業を育成しなければいけないのがわれわれ業界の使命であり、そのために事業運営課題を明確にしていますが、事業性融資拡大のために従来型の融資商品を販売するというパワーセールスでは限界があると感じています。そういう中で一歩踏み込むにはコンサルティング機能であると考えました。そこでコラボ産学官に加盟して、これを活用するに至ったわけです。コラボ産学官の魅力ですが、産学官の在り方には大きく分けて二つあり、一つが、大学との個別包括契約、もう一方がコラボ産学官のような形で組織化して複数大学と連携し、間口をうんと広げる。私どもは後者を取りました。幸い行政である埼玉県も興味を持っていただいて、コラボ産学官埼玉支部は県の過分なる支援を受けています。例えば埼玉支部という名称で、産業祭にブースを設けられるとか、セミナー等への出席が認められるようになりました。つまり、単独のいわゆる個別包括契約だけで産学連携を考えるよりは、コラボ産学官に加盟している方が活動が盛んであると認識しています。ただ、一つだけネックがあります。それはコラボ産学官埼玉支部は任意団体ですので、包括契約と比べて、どうしても情報の開示に制限があることです。このネックは人と人のつながりで、緊密化を図れるのかなとも思っています。

建部    まずコラボ産学官によって、青森県すべての経済界が注目したと思います。今の景気が首都圏では良いといっても、青森県では全然良くなっていないという現状があります。産業活性化の一助になればと企画を県に説明し協力依頼する際にも、コラボ産学官の名前が有効でした。大学や報道機関などでもそうでした。

中山    産学連携の際の行政や大学での人材集め、営業力の補強、それらを地域金融機関である信用金庫が手伝うのです。

鴻池    われわれのように地方都市にある信用金庫にとっては、やはりまずは生き残りが問題です。その一つの手段がこのコラボ産学官への加盟でした。直接すぐに業績に反映するというわけではないのですが、企業を育てる、地域を育てるという使命の実践がなければ信用金庫は生き残れません。そして、今後長いスパンでみて熊本から全国に名だたる企業が育つことが夢です。またわれわれ信用金庫の取引対象ですが、製造業や食品業にとどまらず、従来は農協での金融が主体であった農業関係においても、アグリビジネスへの広がりが出てくればいいと思います。そこにこれまでと異なった支援の役割も出てきます。コラボ産学官への加盟が報道等で取り上げられ、地域の各信用金庫の産学連携への役割の認識もあがってきました。それは大きなメリットであると思います。

産学連携による企業支援が、企業への見方を変える

山口    コラボ産学官による産学連携、もしくは、産学連携による企業支援まで発展していくと、別の視点で企業を見ることができるようになります。今まで、どちらかというと、リスク主体で見ていた財務諸表等での企業判断から、そこにはない部分、つまり企業の個性だとか、将来性だとか、そういうものを見る。これこそ長期的な観点から中小企業を支援育成するという信用金庫の本来的な役割であったのではないかと思います。

鴻池    そうですね、バブル崩壊以降10数年、地域金融機関としてリスクを減らす方向の取引であったのが、コラボ産学官に加盟してからは、企業への融資の考え方が変わってきたと思います。それは最近、産学官+金に注目するところの期待と同じであると思います。

中山    当金庫は創業支援融資の制度もつくり、思い切って1年目は利息1%にしました。そして、産学連携支援融資制度もつくりました。金利リスク・信用リスク等の統合リスク管理の下に経営するので、確かに産学連携支援の融資は難しい部分があります。

山口    産業構造の変化もありますし、顧客のニーズも相当変わってきてはいますが、信用金庫の使命は忘れずにやっていきたいと思います。そして再生が難しい企業であっても何か新しいことにチャレンジしていくという企業に対して、どうしたらリスクを取り除いていけるのだろうか、業種転換や新規事業も含め顧客と一緒になって模索していくことが重要であると思います。

中山    われわれはリスクを引き受ける業態でなければいけないと思っています。ただ、手放しではできません。当金庫の創業支援融資は、再生部門の経営支援グループが現地訪問して行います。従って書面だけの融資審査は行いません。ですからコスト的には合わない仕事であっても将来的展望がしっかりとしているものであれば、企業を育成するというスタンスを持っています。最近ではリスクを引き受けるような形で支援することこそ理想ではないかと考えることもあります。

真の企業支援とは

山口    産学連携を通じて、真の企業支援というのはどういうことなのか、企業の将来というものをわれわれはどのように評価したらいいかという意識の転換が、今もたらされているということは、逆に、われわれの金融ビジネスの転換をここからスタートさせていくというように考えるべきではないかと思います。

さて、コラボ産学官では、同じ市場の中で競争し合っているはずの信金同士が、共に地域の産業育成について議論し協調し合っています。これは利害が対立する銀行同士では考えられないことと思いますが、なぜ産学連携で共に手を組めるのか、この疑問について信用金庫のスタンスを説明していただけますか。

柴田    成り立ちからです。中小企業はお金を調達する手段がなかったのです。相互扶助で、地域社会を発展させる、そこに信用金庫の役割がある点です。

山口    信用金庫はいわゆる株式会社ではなく、協同組織であることがベースで、地域との密着度が非常に強いということがカギですね。

建部    地方の場合はとにかく経済的な環境が非常に厳しいです。危機感も非常にあります。ですから、信用金庫が立脚している経営基盤が危うくならないためには、県全体の景気が良くなる必要があるのです。従って県内の信用金庫が皆で協力しましょうということになるのです。

鴻池    地域の信用金庫業界は機関が異なっても交流していますので、互いに顔見知りです。ですから、まさにコラボレーションを行いやすい環境にはありますね。信用金庫同士が手を組んで地元経済の活性化を図ろうとするのです。

山口    コラボ産学官では、全国の信用金庫に加盟していただき始めたのが、平成17年でした。まだその実績は少ないのですが、それでも青森、埼玉、熊本各支部ができました。千葉支部や、富山支部設立にも動き出していますが、徐々に信用金庫の全国ネットワークができつつあります。学もスタート時は9大学でしたが、現在は全国ネットワークになっています。

ただ一方で、産のほうが、特にコラボ産学官に加盟する中小企業の数は、まだまだ少ないと思っています。概数ですが、企業は1,000 社がコラボ産学官に関与しています。産学連携の実質的な成果を上げるには、もっともっと多くの企業の参加が必要です。コラボ産学官を全国の中小企業に利用していただけるようにしていきたいと考えています。

コラボ産学官の全国展開に必要な尽力とは

中山    企業が産学連携に取り組みたい、という目に見える成果を出すことではないでしょうか。 アドバイザーと企業とが話ができることを示すこと、視覚的によくわかる手段での情報交換が必要でしょう。例えばメーリングリストよりファックスという具合です。それから既存の大学の産学連携を行っているOB会を企業に紹介して、それらを利用することも必要です。そうすることで、ますますネットワークが広がっていきます。コラボ産学官に対して、われわれその支部はボランタリーチェーンのような認識でいいと思います。つまり、価値とか理念、目的を共有すればよいのであって、チームオペレーションができていけば、それにこしたことはないと思っています。

山口    おっしゃるとおり、価値、理念の共有化が重要であると思います。コラボ産学官は、産、学、官および信用金庫のネットワークもできているわけで、産学連携組織としての機能は、もうこれは万全の体制になっているのではと思います。

先発の産学連携組織が行き詰まっているというケースも聞きます。個別単体の組織がセクショナリズムに陥ることなく、志を共有できる組織同士が協調しあって一緒に動けば、日本全国に産学連携大組織ができるのではという夢が出てきます。

では、信用金庫業界として産学連携の全国展開を図るためには、コラボ産学官の支部信用金庫として、今後何をしたら良いのでしょうか。

建部    地方の支部同士が、共通した悩みを解決していく上で、コラボ産学官という同じ土壌を利用することだと思います。

地方の場合、マーケティングに力を置き、今あるものからまず商売を充実させていく。そこで得た資金をまた次の段階に投入する、足りなければ信用金庫が応援するというステップです。これからは、多くの地方支部がネットワークを組み、販路拡大などの可能性を探っていく。さらに、県外からも資金を持ってくるという意気込み、そして、コラボ産学官の力も借りるということだと思います。しかし、依然としてシーズとニーズのマッチングは難しいです。

中山    勢い産学連携でそんなにすごいものが出てくると思ったら、まず間違いです。地道な活動の積み重ねです。まず、コーディネータになる人材を信用金庫の職員の中から育てることです。

柴田    個別企業に対して身近な相談相手となることで、顧客のニーズを吸い上げることです。そしてコラボ産学官をはじめとするさまざまな機関の産学連携支援の存在を企業に知らせることです。

山口    産、ことに中小企業の経営者は、学の世界がとてもハードルが高く遠い存在であると思っています。しかし産学連携コーディネータがその差を埋めることができます。信用金庫の職員は企業の事業内容も分かっているので、このコーディネータになりえます。

建部    私は企業の現場に出向くときは、コーディネータを必ず同行します。

山口    われわれ、金融業務を行う中で、税理士とか公認会計士、あるいは、弁護士、こういうバックヤードがあると非常に心強い。さらにわれわれの後ろに全国の大学がいる。まさに鬼に金棒です。

中山    現場に行くという信用金庫の本来の仕事は、とても大事です。

信用金庫から見たコラボ産学官のファンドへの展望

山口    コラボ産学官は今回、25億6,000万円の産学官連携ファンドをつくりました。これを利用して地域経済、あるいは顧客企業に対していかなる貢献ができるのだろうか、皆様の展望をお聞かせください。

建部    ファンドから出資を受け信用金庫が融資した企業が上場する、これが青森県の夢です。このファンドが当県に与えるインパクトは非常に大きいのです。このファンドで投資を受ける経営者は、経営の考え方が全国に通用しなくてはならないので、この点でも企業に対する意義と励みは大きいのです。

鴻池    企業が上場を目指す上での一助になるのではないでしょうか。それとこのファンドが日本版のエンジェルという形になるきっかけになっていくのではとも考えます。その意味で、非常に期待しています。

山口    今回の産学連携ファンドは一般のベンチャーファンドのような形とは違って、初期のレベルであるインキュベーションに期待をかける、それだけにリスクは高いだろうと思っています。しかし新事業の萌芽、創業のきっかけになってくれればいいと思っております。これは、信用金庫の一つの理念の具現化ともいえます。信用金庫は協同組織として地域経済、産業への貢献を狙うわけですから、このファンドをそのようにとらえていきたいと思っています。

中山    これを契機として、ファンドに関連する上場なり、ノウハウ情報を教えていただければ、一番ありがたい。

山口    金額からすれば他のベンチャーファンドなどと比べ大きな金額ではありませんが、小さく産んで大きく育てる、この1号ファンドが2号、3号とつながっていくような有益な運用ができればよいと考えます。

さてそろそろ時間です。最後になりますが、コラボ産学官を通して、大学と企業の相互のコミュニケーションをさらに強化するために、われわれ信用金庫がコーディネータとなって、より円滑に、そして活発化させていくことを望みます。

コラボ産学官という場を通じて、まず産と学が結び付く。そして新しい事業が成立する。これに信用金庫が金融支援を行うことは必然ともいえます。産学官連携という新たなステージの上に立ち、われわれ信用金庫が本来もつ地域産業への貢献、中小企業育成というスタンスを遺憾なく発揮すれば、必ずや地域経済も発展するでしょう。今後ともコラボ産学官の発展と、会員増強、全国信金へのネットワーク形成に向けて皆様のご尽力をいただきたくお願いいたします。本日の座談会どうもありがとうございました。

(記事編集:川下 浩一 北海道大学 創成科学共同研究機構リエゾン部/
文部科学省 産学官連携コーディネーター)

*1コラボ産学官
平成16年4月設立。朝日信用金庫と電気通通信大学TLOのキャンパスクリエイトが協力して設立した産学官連携組織である。都営新宿線船堀駅前に朝日信用金庫船堀センターの2フロア、400坪のスペースを持ち、東京サテライト事務所として入居している大学13大学、会員としてネットワークに参加している大学10大学を含めると、23大学のネットワークであるが、既に発足している青森支部、埼玉支部、熊本支部、千葉支部などの地方支部に所属している大学を含めると50大学を超す規模になる。

*2コラボ産学官ファンド
(株)コラボ産学官はエヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズと共同で、産学官連携の「コラボ産学官ファンド」を平成18年8月に立ち上げた。全国の信用金庫などが出資し、規模は25億6,000万円。地方国立大など30以上の大学・中小企業が会員の任意団体コラボ産学官を通じ、大学の研究内容を活用した60~70件の新事業やベンチャー企業に投資する。会社組織の(株)コラボ産学官は、これを支援するファンドの運営のために平成17年にスタートした。さらに事業化推進で信用金庫、コラボ産学官会員企業が協力する。 第一号の投資実績は5,000万円であり、電気通信大学ベンチャーに投資された。
http://www.collabosgk.com/

*3熊本第一信用金庫
http://www.daiichishinkin.co.jp/

*4城北信用金庫
http://www.shinkin.co.jp/johoku/

*5あおもり信用金庫
http://www.shinkin.co.jp/aomori/

*6埼玉縣信用金庫
http://www.saishin.co.jp/

*7朝日信用金庫
http://www.asahi-shinkin.co.jp/

*8 :リレバン
リレーションシップバンキングの略で、地域密着型金融の意味。金融機関が、長期にわたる企業である顧客との親密な付き合いの中で、企業の将来性などについて的確な情報を得て、それを基に長期にわたり金融の支援をするなど、顧客管理を行うこと。