2007年1月号
編集後記

平成19年1月に入り、本ジャーナルは3周年を迎えました。昨年末ジャーナルインタビューで荒井寿光さん(前 内閣官房・知的財産戦略推進事務局長)にお会いしたときのことです。ずいぶんとさばさばしたお顔をしておられました。大任から降りられた解放感からなのでしょうか、それとも再度充電態勢に入っている静けさだったのでしょうか。荒井さんは10年にわたり日本の知財制度の改革に取り組んでこられましたが、私は『知財立国』とか『知財革命』などの一連の御著書を読む中で、読むほどに1度直接お話をお聞きしたいと思う点がありました。この度、その絶好の機会を与えられました。 特許審査請求期間の短縮から知財高裁の設立に至るまで、一連の改革を100の提言の中で並べ立て、次々とレールの上を走るかのように改革を進めてゆく様は、マラソンゴールへの道筋を既に何度も走った人のみが知る、走るための戦略を知り尽くした人のそれでした。「荒井さんは、知財の諸葛孔明のようですね。孔明は手のひらにあるかのように軍事を操りました。敵の将を追い、二股の道に至れば必ず右に行くであろう。そこに伏兵を置き…と。どうしてそんなことが知財でできたのですか?」と聞いてみたかったのです。『知財戦略』によれば、2003年からの3年間で日本の知財戦略の第1期を終了しています。現在は第2ステージの渦中です。そこにはどんな伏兵が待ち構えているのですか、と聞いてみました。それを2月号に載せます。お楽しみに!

(江原委員長)

新年おめでとうございます。

正月号では、科学技術政策の面から、「イノベーション25」について高市早苗内閣府特命担当大臣に語っていただき、また「『第2期・科学技術立国論』に向けて-日本型創造的研究の在り方を考える-」と題する新春座談会を掲載しました。今年はまず、日本の「イノベーション」や、 日本が「課題先進国として取り組む諸課題へのソリューション」を達成するためには「融合型研究」が必須であり、その方法論として、「産学連携」に焦点が当たる、という図式で話題が展開していくと思われます。また、日本の「科学技術立国」政策を進める上でも産学連携を通しての経済の発展に重点が置かれています。本ジャーナルでは、多方面から話題を取り上げ、記事に反映させたいと考えています。

また、産学連携を実施する現場を見ると、大企業と中小企業ではかなり状況が異なります。特に地域の産学連携では、大方に中小企業がかかわりますので、多様な状況下で、ニーズ/シーズの掘り起こしとマッチングにかかわる方々の日々の尽力、その積み重ねが続けられています。その中から事業化が発生する様子を取り上げ、産にとって分かりやすく読みやすい記事を掘り起こし、取り上げていかなくてはなりません。

今年も、皆さまの躍進を祈り、フォローしていきたいと考えます。ご期待ください。

(加藤編集長)