2007年5月号
編集後記

4月号の編集後記にありますように、これまで編集長を務めて参りました加藤多恵子氏がこの3月で退任致しました。また、創刊以来編集委員会の上部機関として大方針を出す大役を担ってこられましたジャーナル発行推進委員長の東京工業大学学長 相澤益男氏が総合科学技術会議議員に就任すると同時に発行推進委員長を退任されました。代わりに科学技術振興機構顧問の阿部博之氏(前総合科学技術会議議員)が発行推進委員長に就任されました。また同時に新編集長として、この度、登坂和洋氏が就任致しましたので、併せてご報告申し上げます。ジャーナルの企画を練る場として毎月編集委員会を開催していますが、編集長は編集委員会で出された企画を元に、コンテンツ構成を練り上げます。読者の皆さまからのさまざまなご要望にお応えできる立場にいますので、引き続き皆さまのご支援を賜りますようお願い申し上げます。

(江原委員長)

昨年は「イノベーション・エコ・システムの視点から」と題して一言述べさせていただいた。その後、安倍内閣ではイノベーション担当大臣が置かれ、長期戦略目標「イノベーション25」の策定も進められている。イノベーションというと、科学技術政策研究所が実施した全国イノベーション調査で定義しているような、技術や獲得知識の利用によるプロダクト・イノベーションやプロセス・イノベーションをまず想起する。しかし、イノベーション25が目指すのは、社会システムや制度も含めた広い意味での革新・刷新。「科学技術」イノベーションとならぶ柱として「社会」イノベーションと「人材」イノベーションが挙げられている。イノベーションを狭義にとらえれば、産学官連携はイノベーションの手段、あるいはプロセスだが、広義には新たな産学官連携のカタチを模索し続けること、これとともに産・学・官の組織やヒトを革新し続けることもイノベーションそのものであろう。今年はこんな視点で産学官連携を考えていきたいと思っている。

(渡邊委員)

新たに編集長を担当させていただく登坂和洋です。産学官連携は富を生み出す仕組みを再構築することだと感じています。産学官連携分野に携わる方々の議論の場を提供し、それを対外的に発信するのが当ジャーナルの基本ですが、周りに理解者を増やし応援団を形成する-。そこにもう一つの役割があるのかもしれません。

大学生や高校生にお勧めしたいのが、加藤前編集長がまとめられた西山利巳東京CRO社長のインタビュー記事。業界の課題はもちろん、企業が多くの外部支援を必要とし、それがビジネスとしても成り立つことが実にわかりやすく書かれています。次代を担う若者に産業界を知ってもらう一助になります。材料は新鮮、こくがあって後味がよく、目でも楽しめる編集を心掛けます。前編集長と同様のご支援をお願い致します。

(登坂編集長)