2007年12月号
単発記事
中央大学 ウェブサイト改善し大きな成果
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渡辺 純一 Profile
(わたなべ・じゅんいち)

中央大学 入学センター事務部
担当課長


中央大学は2005年秋以降、ウェブサイトの刷新に取り組み、専門業者による大学サイトランキングでは、1年間で108位から1位に急上昇した。広報体制の改革から取り組んだ成果である。

中央大学は2005年秋にウェブサイトを大幅にリニューアルし、日経ユーザビリティーランキングで、前年の108位から一気に1位の評価を得ることができた。これは、単に見掛けのリニューアルだけでなく、広報体制の改革とウェブに対する意識変化を組み込んだウェブシステムの構築がもたらした成果といえる。

従来の大学ウェブサイトは、その多くが各学部、各部署等を中心とした独自性重視の傾向が大きかった。このため、サイトを訪れる利用者にとっては非常に使いづらく、どこに何があるか分からない「藪」ともいえる状況だった。その「藪」サイトを「幹と枝」に整理されたサイトに組み立て直せるかが、改善の最も大きなポイント。また、サイトそのものの構成だけでなく、そこへ情報を取り込み公開していく体制作りについても苦しんでいたのである。

そこで、本学では、2005年のウェブサイトリニューアルの数年前から「情報の流れ」をスムーズにすること(各部署による情報発信方法の簡素化)と、「情報の一元化」(広報部署へ情報を集める)を基本方針として改革を進めてきた。ウェブサイトのリニューアル時に「拡大トップページ」という考え方と「Information Card」という仕組みを組み合わせることで、情報発信システムとしてウェブサイトを構築し直した。

具体的には次の4つの方法による。

1. 「拡大トップページ」とは、従来各部署が管理していたそれぞれのトップページを広報課(現、入学企画課)が引き取って更新作業を実施する*1
2. 「Information Card」とは、情報(ニュースやイベント)を入力するためのウェブフォームで、これを利用することにより、ウェブに関する技術を持ち合わせない人でも簡単にウェブ更新作業の8割強といえるニュースやイベント情報を掲載できる仕組みである*2
3. ウェブ以外のメディア(冊子、電子掲示板、マスコミへのリリース等)に対する情報発信についても、同様の仕組みを利用して、広報課へ情報を集約する仕組みを構築した。
4. これらを維持管理していくために、ウェブサイトを直接的にメンテナンスするスタッフを配置した。入学センターに所属する職員とリニューアル開発当初から参加してもらっている委託職員4名である*3

リニューアルの成果は大きかったが、われわれが考える改革が終わったわけではない。サイトの完成度は、まだ30%程度と考えている。それは、さらなる情報発信者の拡大がなされていない点にある。大学を取り巻く情報は、単に大学側から一方的に発せられるものだけではなく、在学生やその父母、教員、卒業生、受験生に至るまで、大学にかかわる多くの人たちからも発せられる。われわれは、これらの情報についても、大学として何らかの形で取り上げ、公開していくことで、より多くの利用者に喜ばれるサイトになっていくものと考えている。

*1
要望があれば、その部署の全てのページを拡大トップページと位置付け、広報課が引き受ける。

*2
各部署に情報を提供する核となる情報発信担当者を設ける。

*3
これら要員は、「Information Card」を利用した情報提供(ニュースやイベント情報)以外のメンテナンス作業について、2007年4月から9月までの半年で延べ500部署の更新作業を手掛け、加えて画像・映像コンテンツをはじめとした多くの広報コンテンツ開発を行っている。成果として、2005年秋に2,000ページだったものが、2007年秋には1万ページを超えた。