2008年2月増刊号
特集  - 地域のイノベーションを支援する各省の新年度予算
経済産業省
地域イノベーションを担う機関等の協働を新たに
支援
顔写真

古瀬 利博 Profile
(こせ・としひろ)

経済産業省 地域経済産業グループ
地域技術課長 兼産業クラスター
計画推進室長


地域のイノベーション創出は、地域の技術開発潜在能力の活用により新事業・新産業を生み出し、持続的・自立的な地域経済活性化に資することから、当省としても重要な施策の一環として位置付け、取り組んでいる。

具体的には、地域の産学官ネットワーク形成と事業化支援を促進する「産業クラスター計画」を推進しているほか、平成20年度から新たに、地域のイノベーションを担う研究機関等の協働体制の構築および産学官連携の共同研究開発に対する支援を「地域イノベーション協創プログラム」として展開する。

地域イノベーション協創プログラム
(20年度予算:97億円)

地域経済活性化の観点から、地域のイノベーションの一層の加速化やそのための環境整備が求められている。これまでに産業クラスター計画等を通じ、産学官ネットワークが構築されつつあるが、地域のポテンシャルを一層有効に活用するため、地域のイノベーションを担う関係機関同士の連携や、企業の技術課題への支援サービスのさらなる強化が必要である。

このため、20年度予算において、地域のイノベーションを担う関係機関(産業技術総合研究所、大学、TLO、公設試験研究機関等)が試験設備機器・専門人材等の相互利用等を促進し、地域の企業等に対し、ワンストップで技術相談や試験設備利用開放等を行う共同体の構築を支援する。

さらに、実用化・事業化に向けた産学官連携の共同研究開発に対して提案公募型の支援を行い、地域発の自律的な新事業・新産業創出による経済発展の実現を目指す。

産業クラスター計画
(20年度予算:12億円)

「産業クラスター計画」は平成13年度に開始し、平成17年度までの第I期では、産学官の「顔の見えるネットワーク」形成の促進により、425の大学発ベンチャー企業や約5万件の新事業の創出、参画企業のパフォーマンス向上といった成果を得た。

第II期である現在は、全国で中堅・中小企業1万700社、大学・高等専門学校約290校の参加を得て18のプロジェクトを実施しており、第III期(23年度~)における産業クラスターの自律的発展に向け、大企業・専門商社等とのマッチング、クラスター間の広域的連携および海外のクラスターとの連携を推進している。

平成20年度においては、産学官のネットワーク形成を引き続き推進しつつ、文部科学省の知的クラスター創成事業等とのさらなる連携や、各クラスターの自立化・他のクラスターとの連携に向けた取り組みを一層強化していく。