2008年2月増刊号
特集  - 地域のイノベーションを支援する各省の新年度予算
国土交通省
国土交通省基本計画について
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五道 仁実 Profile
(ごどう・ひとみ)

国土交通省 大臣官房技術調査課
環境安全・地理空間情報技術調整官



はじめに

現在、国土交通省では技術研究開発の方向性を取りまとめた次期技術基本計画(計画期間:平成20~24年度)を作成しているところである。次期計画については、国土交通省としての目指すべき社会を実現するための技術研究開発と、それを推進するための仕組みを示すこととしており、ここでは産学官が一体となった技術研究開発を推進し、その成果を確実に社会に還元していく技術研究開発を推進するための仕組みについて述べる(図1)。

具体の推進施策

次期技術基本計画において、技術研究開発を推進するための仕組みについては「技術研究開発の実施体制の整備」「技術研究開発の支援」「技術研究開発成果の普及」「国際的な技術戦略の構築」「技術研究開発の基盤整備」「技術研究開発のマネジメント」の6項目に整理し、それぞれ具体の施策を進めることとしている。

図1

図1 成果を確実に社会に還元する技術研究開発システムの構築


図2

図2 技術研究開発の実施体制の整備



図3

図3 技術研究開発の支援



図4

図4 技術研究開発成果の普及

技術研究開発の実施体制の整備については、産学官の連携を推進するために、産学官による連携会議を開催し、産学官一体となって技術ロードマップを検討・作成する。さらに、産学官の技術情報交流の場の設置、コーディネータの育成、異分野融合を促進する包括的協定の締結などを行い、産学官の技術研究開発の体制整備を推進する。地域的な課題に対しては、それらを解決する地域レベルの組織を設置し、産学官共同で研究開発を推進する(図2)。

また、技術研究開発の支援については、産学の技術開発を促進し、実用化させるために競争的資金等による民間への財政面での支援や技術開発と工事の一体的な調達等、制度面からの支援を実施し、技術研究開発にインセンティブを与える等の取り組みを推進する(図3)。

さらに、技術研究開発成果の普及については、新技術の普及促進のため、新技術データベース(NETIS)を民間の知的財産戦略を考慮したシステムに改良するとともに、公共工事に新技術を積極的に活用することで、民間の技術研究開発を促進する等の取り組みを推進する(図4)。

そのほかにも、技術研究開発の基盤整備として知的財産戦略や人材育成等の積極的な展開や、PDCA サイクルによるマネジメントの実施を進める。

おわりに

今後は、計画期間の初年度である来年度から、これらの具体の推進施策の実現に向けて順次検討を進めていくこととする(なお、今後正式に計画を策定するにあたって、内容の変更がありえる)。