2009年11月号
特集2  - 第1回イノベーションコーディネータ表彰
イノベーションコーディネータ賞・科学技術振興機構理事長賞 花巻市起業化支援センター
新たに1次、3次産業も支援
●受賞理由
市町村レベルとして全国に先駆けて設立された花巻市起業化支援センターは、地域における産学官による地域振興事例、チームによる活動事例などほかの地域のモデルとなるような数多くの実績を上げた。

■花巻市起業化支援センター

このたび、当花巻市起業化支援センターが第1 回イノベーションコーディネータ賞を賜りましたことに対し、本誌面をお借りし、あらためて厚く御礼申し上げます。

また、今回の受賞は、これまで関係各位の皆さまにいただいた温かいご支援、ご協力のたまものであり、あらためて感謝の念を深くしたところでございます。

地域の全産業が一体感を持って取り組む農商工連携
写真1

テクノフェアはなまき2009



写真2

岩手大学が中心に活動している「岩手
     ネットワークシステム(INS)」の子供科
     学実験教室(写真上・下)

花巻市起業化支援センターは、花巻市の新しい工業振興施策である「内発型振興策」、いわゆるインキュベート支援の推進拠点として、平成8年6月に開所いたしました。

当初よりスタッフ(コーディネータ)として民間企業出身者を採用し、積極的な営業支援や産学官共同研究支援など、従来の行政支援にはない民間企業支援を行ってまいりました。

今回、その取り組みがこのような形で評価され、大変な喜びを感じる一方で、これからの当センターの在り方に対する責任の重さを感じているところです。

現在、地域企業は昨年から続く不況の影響からはい上がることができず、明るい展望を見いだせない状況が続いておりますが、こうした中、当センターでは新たな取り組みとして、従来の2次産業中心の支援だけではなく、1次産業、3次産業を含めた全産業の支援に取り組むことといたしました。

特に、経済産業省と農林水産省が進める「農商工連携」の事業化につきましては、地域の全産業が一体感を持って取り組むことが必要と考えており、当センターはその拠点機関として、地域産業間の連携を深めるとともに、新たな市場を開拓するための地域を超えた連携強化の可能性を探るなど、積極的な活動を展開してまいりたいと考えております。

外部資源を積極的に活用

また、従来から取り組んでおりますものづくり企業への支援につきましても、平成18年度に花巻市起業化支援センター内に設置された岩手大学工学部附属複合デバイス技術研究センターや、岩手ネットワークシステム(通称:INS)などさまざまな機関との有機的な連携・協力をこれまで以上に深め、有用な外部資源を積極的に活用しながら、地域企業の成長につながる有効な支援を行ってまいりたいと考えております。

☆    ☆

最後に、当センターは開所から13年目を迎えましたが、これからも地域産業発展のお役に立てるよう、微力ながら地域・現場に密着した企業支援を進めてまいりたいと考えておりますので、引き続き関係各位の皆さまのご支援、ご協力を心よりお願いし、本稿の結びとさせていただきます。

(執筆:蛯沢秀一)

花巻市起業化支援センター
花巻市起業化支援センターを中心に花巻市ビジネスインキュベータ、花巻市賃貸工場の 3 つの機能を有機的に連動して花巻市の企業支援を行っている。
開所:平成8 年6 月
運営体制: 施設管理は、花巻市(商工労政課)の直営。企業支援・事業運営は、花巻市が委託した花巻市技術振興協会。
所在地:花巻市二枚橋5 — 6 — 3
施設: センターハウスと貸工場棟で構成される。センターハウスには貸研究室8部屋 (15 坪)のほか、三次元測定器や恒温槽などを貸し出す開放試験室を設置してい る。貸工場棟には30 坪3 棟、50 坪7 棟、100 坪3 棟を整備している。いずれも 研究開発型企業、ベンチャー企業が対象。 平成14 年4 月には花巻市ビジネスインキュベータ(以下BI)と花巻市賃貸工場(以下「賃 貸工場」)も開所している。BI は6 つの部屋を都市型産業創業者に開放し、賃貸工場はポ ストインキュベーション機能を有し、100 坪5 棟、150 坪4棟を備えている。