2010年11月号
イベント・レポート
UNITT2010 第7回産学連携実務者ネットワーキ
ング
技術移転ネットワークの国際化が進展

大学知的財産本部やTLO(技術移転機関)で構成された大学技術移転協議会の最大のイベント、UNITT2010(第7回産学連携実務者ネットワーキング)が9月24日、25日に電気通信大学(東京都調布市)で開催された。計16セッションの参加者は500人を超え、オープンイノベーションから人材育成まで多様なテーマが取り上げられた。特に、今回は国際化の進展が印象的だった。

「国際技術移転ネットワークで、国際ライセンスと国際共同研究をいかに増やすか?」と題したセッションでは、最初に大学技術移転協議会から組織や国際交流の取り組みを説明し、続いて米AUTMの前会長Arundeep S. PradhanとAUTM副会長でシンガポール国立大学のLily Chanから講演があった。両者は、地域により技術移転のニーズや資源が異なる事情を背景に国際的なネットワークの重要性を強調し、AUTM年次総会のアジア版である「AUTM Asia」構想を披露した。

また、アインシュタイン博士の出身校でもあるスイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH Zurich)技術移転部門のCorina Sch 本セッションへの海外専門家の参加には、AUTMが年次総会における北米参加者の頭打ち傾向とアジアからの参加者増、今後のアジアの経済発展を見越し、AUTM Asia開催を模索してきたという背景もある。昨年末から大学技術移転協議会にも日本の技術移転組織の代表としての位置付けで協力依頼があり、本年3月に米国ニューオリンズで開催されたAUTM年次総会でも現地名産のザリガニを食べながら、ArundeepやLily Chanと打ち合わせを持っていた。

AUTM Asiaは、2011年4月に北京大学で開催される計画だが、具体的な内容企画はこれからである。大学技術移転協議会は、プログラム企画等で協力していく考えである。

今回のUNITTでは、このほかにもポルトガルの大学TLOの視察があり、意見交換の場を設けた。これまでも大学技術移転協議会は、海外機関との交流を進めてきたが、一段と大きな扉が開いた印象がある。近い将来、今回が記念すべき大会だったと振り返られることを願っている。

(伊藤 伸: 一般社団法人 大学技術移転協議会 理事・国際交流委員会委員長)

UNITT2010 第7回産学連携実務者ネットワーキング
日時:2010年9月24日・25日
会場:電気通信大学(東京都・調布市)
主催:一般社団法人 大学技術移転協議会