2011年8月号
特集 - いま、原点へ―西澤潤一博士の視点
東北大学・西澤記念資料室
旧半導体研究所ゆかりの地に手作り装置などを展示

電気電子工学の分野で、発明王エジソン、電話の発明者ベルらに続く大きな研究成果を残した西澤潤一博士の功績を広く世に伝えるため、東北大学の川内キャンパスに「西澤記念資料室」がある。

写真1 光通信発祥の地の碑

写真1 光通信発祥の地の碑

同資料室は入試センターの建物のなかにあるが、ここはかつて西澤博士が半導体の研究開発を進めた旧半導体研究所(半導体研究振興会半導体研究所)があったゆかりの地。入口に「光通信発祥の地」の大きな碑(写真1)がある。無論、光通信を実現するために必要な3つの要素(電気信号を光信号に換える光源=レーザ、光信号の伝送路=光ファイバー、光信号を電気信号に戻す受信器=フォトダイオード)すべてを、西澤博士が世界に先駆けて発明し、“光通信の父”と呼ばれていることを象徴している。

研究に使用した各種装置、発明したデバイス、賞状・メダル・トロフィー、博士の生い立ち・足跡を記したパネルなどが展示されている。戦後間もない時期からさまざまな半導体デバイスを考案し、またそれらを実現すべく、化合物半導体の完全結晶の新しい成長方法などを考え、さらに、できた材料や装置を評価する新しい装置さえも自ら作りあげていった。それらはいかに大変な作業であったか。博士らが使った実際の装置を前にすると、研究で新しい時代を切り開くとはこういうことなのか、と実感できる。

写真2 発行ダイオード

写真2 発光ダイオード

昭和45年から平成16年まで、毎年12月になると、ここ旧半導体研究所1号館の道路沿いのモミの並木にクリスマスの電灯の飾り付けが行われた。西澤博士が米国ワシントンで目にしたのがきっかけだ。はじめ2~3メートルの高さだった木が、後に15メートルを超え約2万個の豆電球が使用された。西澤博士の研究成果の1つのLEDを用いた「Merry Xmas」と、半導体研究所のイニシャル「SRI」のディスプレー(写真2)も市民の目を楽しませた。

このほか、一部の特許証展示や、映像コーナーなどもある。

【西澤記念資料室】
所在地:〒980-8576 宮城県仙台市青葉区川内28
 東北大学川内南キャンパス入試センター内
開館日:毎週月曜~金曜日(祝日は除く)
開館時間:午前9時~午後4時
※ただし、臨時に閉館することがあるので訪問する時は、教育・学生支援部入試課
 (電話022-795-4810)に確認するのがよい。
 同資料室全般の問い合わせは財務部資産・調達管理課(電話022-217-4913)へ。

※下表は別ウィンドウで表示後に再度クリックで拡大できます
    年表1


    年表2

(文責:編集部)