2014年11月号
特集 - 医療機器開発 医工連携の課題
福島県の医療機器産業
世界に貢献する一大集積地を目指して
顔写真

大越 正弘 Profile
(おおこし・まさひろ)

福島県 商工労働部
医療関連産業集積推進室長


福島県は10年余り前から、産学官が連携して医療機器産業の創出、集積に力を入れてきた。医療機器の生産額は全国4位、医療用器械器具の部品生産額は1位である。

福島県では、東日本大震災以降、新たな時代をリードする産業の創出として「医療関連産業の集積」を復興計画の重点プロジェクトの一つに掲げ、研究開発支援、異業種からの参入支援、人材育成、販路拡大、そして拠点整備に取り組んでいる*1

まず、研究開発支援では、これまで医療機器の製品化・企業技術の高度化を支援する「ふくしま医療福祉機器開発事業費補助金」他2種類の補助金で計53件(総額約142億円)を採択。本年度は開発製品の事業化支援のため、施設等の整備を対象に補助金を創設、7件(総額約18億円)を採択した。

これらの成果として、短時間かつ簡易なドライアイ診断を可能とする医療機器など、当県企業の技術を生かしたさまざまな開発や製品化が行われている。

販路拡大では、「医療機器設計・製造展示会メディカルクリエーションふくしま*2」を開催。昨年度は、過去最多の221企業・団体が出展した。本年度は開催10周年となり、日本臨床外科学会との併催展も開催した。

また、海外販路拡大の対策として、世界最大の医療機器関連展示会「MEDICA/COMPAMED」に出展する他、JETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)実施の「地域間交流支援事業(RIT事業)」の採択を受け、ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州と企業間交流に関する覚書を9月1日に締結した。

拠点整備についても、国内初の大型動物による医療機器の安全性評価等、開発から事業化まで一体的に支援する「福島県医療機器開発・安全性評価センター(仮称)」の整備を進め、2016年度の開所を目指している。

医療機器生産額1,750億円目指す

メディカルクリエーションふくしま2013

福島県は、現在、医療機器生産額が全国4位(1,089億円=2012年薬事工業生産動態統計年報)、医療用機械器具の部品等生産額が全国1位(133億円=2012年工業統計調査)など、全国有数の医療機器生産県となっている。これらの取り組みを通じ、福島県復興計画(第2次)の終期である2020年度には医療機器生産額1,750億円を達成したい。

*1
うつくしま次世代医療産業集積プロジェクト
http://fuku-semi.jp/iryou-pj/

*2
メディカルクリエーションふくしま2014
http://fmdipa.jp/mcf/