2019年4月号
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最新バイオ3Dプリンタ「S-PIKE®(スパイク)」

バイオ3Dプリンタ「S-PIKE®(スパイク)」


九州大学発再生医療ベンチャーの株式会社サイフューズ(東京都⽂京区)は、⼩型の研究⽤細胞版3Dプリンタ「S-PIKE®(スパイク)」を開発・製品化した。

同社は、スキャフォールド(人工足場材料)を使用せず、細胞のみで立体的な組織を作製する独自の基盤技術を活用して、病気やケガで機能不全になった組織や臓器などを再生させ、従来の手術や治療法では満たされることのなかったアンメットニーズを抱える多くの患者に貢献することを目指している。

この技術を搭載したバイオ3Dプリンタ「Regenova®(レジェノバ)」を澁谷工業株式会社(石川県金沢市)と共同開発し、2012年から国内外で販売。骨軟骨再生、血管再生、末梢(まっしょう)神経再生などの再生医療分野での実用化を目指した研究開発を行っている。

今回新たに製品化したS-PIKE®は、1本の微細な針に複数のスフェロイド(細胞塊)を配列・固定し、複数のスフェロイドが固定された針を整列させることで自由度の高い立体的な細胞組織が作成可能となった。また、これまでのRegenova®より大幅に小型化され、安全キャビネット内に設置可能となり創薬や組織工学分野での研究用途としての利用が期待されている。

同社では、検体検査機器や試薬を手掛ける大手、シスメックス株式会社(兵庫県神戸市)との販売提携によって、基盤技術の普及を加速させる構えだ。

2017年には、大学などの成果を活用して起業したベンチャーのうち、活躍が期待される優れた大学発ベンチャーを表彰する「大学発ベンチャー表彰2017」において、科学技術振興機構理事長賞を受賞していた。

(本誌編集長 山口泰博)